政府・与党は、来年度の介護報酬改定の引き上げ幅について0.5%台前半で調整に入った。
介護報酬は介護保険サービスの公定価格で、3年に1度見直され、プラス改定は6年ぶりとなる。0.5%の引き上げだと、国費は約135億円増える。
前回2015年度は2.27%引き下げ、16年度の介護事業者の利益率は3.3%と、14年3月より4.5ポイント下がった。
引き上げると事業者の収入が増え、介護職員の待遇改善につながる可能性がある一方、税金や利用者の自己負担、40歳以上が支払う保険料の国民負担も増すことになる。
政府・与党は、安倍政権が掲げる「介護離職ゼロ」達成を目指し、慢性的な人手不足となっている介護人材を確保する狙いがある。今年4月、介護職員の賃金を平均月1万円ほど上げるため介護職員の処遇改善費を臨時で1.14%引き上げた。それでも全産業平均よりまだ約10万円低い。
介護報酬の減少や職員確保のため、賃金に回す資金を多くしたことも経営を圧迫したこともあり、倒産も過去最大の昨年のペースを超えています。
◆平成30年度介護報酬改定に関する審議報告の概要(案)
・今回の介護報酬改定においても、地域包括ケアシステムを推進していくことが必要である。特に、今回の改定は、6年に一度の診療報酬改定と同じタイミングで行われるものであり、診療報酬との整合性を図りながら、通常の介護報酬改定以上に、医療と介護の連携を進めていくことが必要である。
・今回の介護報酬改定でも、質が高く、自立支援・重度化防止に資するサービスを推進していくことが必要であり、介護人材の確保や生産性の向上に向けた取組を推進していくことが求められる。
・今回の介護報酬改定においても、必要なサービスはしっかりと確保しつつ、サービスの適正化・重点化を図り、制度の安定性・持続可能性を高めていくことが必要である。
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